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きつかったけど、大満足の黒戸尾根からの甲斐駒ヶ岳

【 山 名 】
甲斐駒ヶ岳(黒戸尾根から)

【 日 程 】2001年8月24日(金)〜27日(月)
 候 】 晴れ時々曇り
【メンバー】
  総勢12名(NM家、HM家、SS家、TN母、ANさん、ADさん、KSさん、むう父さん&母さん)
  ※家は夫婦連れ。今回初の子供無し山行

【タ イ ム】
 /24(金)
  14:07自宅発→14:30大泉学園→17:50白州ログハウス
 /25(土)
  04:30 起床〜05:08出発→05:15〜20竹宇駒ヶ岳神社駐車場→06:15〜27休憩(1048ピーク付近)→07:10〜25休憩(約1200m地点)→08:05〜20
  横手分岐→08:45〜55休憩(約1600m地点)→09:25〜35休憩(約1800m地点)
→09:50〜10:15刃渡り→10:37〜11:20刀利天狗→11:57〜12:20
  五合目
→12:47〜13:05休憩(約2250m地点)→13:45七丈小屋着
 /26(日)
  04:10 起床〜04:50出発→05:25〜32休憩(日の出、約2500m地点)→05:50〜06:00八合目→06:37〜52休憩(剣の上、約2750m地点)→
  07:17〜08:10甲斐駒ヶ岳頂上→08:48六万石→09:00〜15休憩(駒津峰手前ピーク)→09:25〜30駒津峰→10:10〜45仙水峠→11:05〜10
  仙水小屋→11:30〜50長衛小屋→12:00〜13:20北沢峠バス停→13:45〜50広河原→15:25竹宇駒ヶ岳神社駐車場

 /27(月)
  ログハウス→舞鶴の松→神代桜→精進ノ滝入口→武川の湯→15:00自宅

※写真のアルファベットは、撮影した場所を示します。(地図参照)
◎突然決まった黒戸尾根
 例会では確かに北アルプスの筈だった。(例会に欠席したので?) 何故か? 突然、『甲斐駒ヶ岳の黒戸尾根』に決まって
しまった。
まぁ、元気なうちに登ってみたいコースと云う訳か? 実は私、22年振りの黒戸尾根でした。

◎メンバーのコース概要

往 路 (車) 登山 帰  路 備  考

HM号
HM家、SS家、
ANさん、ADさん

バス:
NM家、SS家、
ANさん、
TN母、ADさん

甲府宴会&
帰京組

むうさん号
むうさん家
NM家、TN母

タクシー:

HM家、KSさん、

むうさん家自家用車組

ログハウス
帰着+

おまけの観光組

(翌日帰京組)

KS号:KSさん

◎黒戸尾根前日
 午前中仕事、午後から半休を取り帰宅。急いで準備をし、14時30分大泉の集合場所=TN家前に着。NM家・TN母を乗せて
出発。HM号は1時間ほどの先行。KSさんは日向山の頂上着。
中央道は、途中で工事渋滞有り、夕立有り。常のごとく韮崎の
スーパーで買い物。
ログハウスで皆の顔を見て安心。明日の登りの要点をIUさんに聞き、夢の中へ。
○○○の過激なKSさんは車の中で就寝。

◎いきなり急登の黒戸尾根

 朝食をサッサと各自済ませ、2台の車に分乗して出発。竹宇駒ヶ岳神社の駐車場に車を停めて出発。
神社の境内で水を補給したら、いきなりの吊り橋。MK母さん、参加しなくて正解。尾白川渓谷沿いの散策ルートは、道が崩壊で
通行止め。
樹林帯の道はいきなりの急な道。黒戸との出会いは強烈。150mほど登ったら、しばし平坦。その後、再び傾斜を
増し、粥餅石分岐。但し、標識無し。
粥餅石コースはガレ場崩壊で、急きょ横手コースに強引に道を作った様子。登り始めは急。
竹宇・横手合流を過ぎると、平らじゃ無い「笹ノ平」。この後は恐怖の八丁登り。

◎刃渡りはお茶の子さいさい

 八丁登りは、ゆっくり行けども超バテバテのコース。休みを重ねて登り続ける。と、突然現れる「刃渡り」。アレッ、昔は
鎖なんて付いていなかったような…、記憶曖昧。
皆「刃渡り」と云う名称で恐怖を感じていた模様。だから云ったじゃない。
刃渡りくらいはお茶の子さいさい。恐怖は上部の鎖場&ハシゴです。

◎三人合わせて200才の五合目参り

 横手コース合流付近で逢った3人組のおじいさん。
 40年振りに祖父の供養に五合目まで登るそうな。

 年の割りには結構な荷物と、結構な歩き方。
 首から笛をぶら下げ、リュックには鈴。


 冗談好きな3人は、休憩の度に笑わせてくれました。

 彼らは五合目の旧屏風小屋の裏手に、おじいさんの
 石碑を見つけていました。
(写真:A)刀利天狗にて

◎下ったら待っていた急登のハシゴ

 刀利天狗から黒戸山を巻き、黒戸尾根唯一の下りになる。ひょっこり下りた所が五合目小屋。そう言えば、昔は五合目
小屋で泊まったんだっけ。今は避難小屋のように使わ
れているようだ。

 目の前の黒戸尾根は一気に急上昇。地図を見ると巻かなくて直登のよう。崩壊寸前の旧屏風小屋の脇を通ったら、
いきなりの立派な長〜いハシゴ。
この後も登り切る約20分ほどの間、断続的にハシゴの波が押し寄せる。登った所で
息を整え、
ふと景色を眺めると、はるか下方に日向山の山頂が真っ白に光っている。

七丈小屋までは、こんな登りが続く厳しい登りでした。

◎最高の贅沢は山小屋で

 初日の登りの最後が手を使うハシゴ&鎖登りなので、心配で後続を待つ。先行組はこんな所に本当に小屋が有るのか?
心配そうに登り始めるが、程なく「先頭、小屋到着!」のANさんの声。後続と一緒に登ったら、意外にきれいな七丈小屋着。
小屋の前に一段高い広場はヘリの荷物下ろし場。ベンチ有り、ソーラーシステム有り。
皆くつろいでいる。

この後、小屋で昼寝を取る人。外で景色をのんびり
眺める
人。それぞれ夕食までのんびり過ごす。

一泊夕食付きで5700円。

(5時30分出発予定なので、
朝食は間に合わず)

缶ビールレギュラー500円、ロングサイズ700円。


夕食はビックリ!
右の写真参照。ごはん、味噌汁はお代わり自由。
(写真上)小屋の夕食

しかも全部よそってくれるのもうれしい。余ったご飯はお握りにするように…とは、うれしい配慮。テントで泊まって、食事は
小屋…と、云う人がいるのもうなずける。

食後は布団敷き、これも「皆さん外で遊んでいて下さい」と、小屋番さんが敷いてくれる。高台に上がり、暮れゆく山&麓を眺める
のは、幸せな感じ。
本日の宿泊は、カンガルーメンバー12名+単独行の1名、合計13名。
そう云えば、テントの人が多かったかな?まだ夏休みの真っ最中に13名じゃねぇ。19時前に、テレビで翌日の気象情報を見る。
天気下り坂で、心配。
外へ出ると、さっきまで快晴に近い空は、どんよりに近い。

◎登頂の最初も急登から

昨日の天気予報通りにはいかず。朝起きたら、星空。

「真夜中に星が一杯で、騒いでたのに…、」とは、皆さんの
ご意見。本当かいな?
私しゃ、すっかり寝入ってしまいました。


予定より早めの出発。

テント場を過ぎ、結構きつい登り。

竹宇駒ヶ岳神社からの登りも、今朝の登りも、この山の
登り始めはきつい。


徐々に明るくなり、御来光を仰ぐ。八合目の鳥居に着くと、
大きな甲斐駒。
(写真:B)八合目で

◎しょっぱい鎖場とハシゴの連続

 ここから先のピークが、七丈小屋から見えた剣2本ピーク。ここまでが、またまたツライ登り。一ヶ所しょっぱい鎖場有り。
荷物の大きい人や足の短めの人は苦戦。
後続が心配で、HM父さんに残ってもらう。2本のピークまでは、まだ鎖場が続く。
時折吹き上げる風と、見下ろす景色、見上げる甲斐駒。つらい登りも景色が後押ししてくれる。

◎頂上の祠が見えたら楽勝

 昔は五合目から登ったので、頂上手前はかなり
 しんどかったイメージ。

 今回は七合目からの登山でした。アレッ、あんな所に
 祠が…、
でも、人の姿が無い。頂上?
 そ〜です。頂上です。

 北沢峠から登ったら約4時間。
黒戸七合目からは
 2時間半。
頂上に人影が無いのも当然。

 ガスが取り巻き、展望は無い
ものの、頭上は晴れの
 頂上に
着き、先ずは一安心。
 感激のADさん。 
(写真:C)甲斐駒ヶ岳山頂で

後続のHM家、TNさん、KSさんを待つ。時折ガスが晴れ、魔利支天が望まれる頂上は、明るくて暖かい。北沢峠方面からの
早朝登山組が列をなして登ってくるのが見える。

◎何故か走り下りるHM父さん

 頂上を後に甲斐駒ヶ岳特有の花崗岩の砂地を下りる。予定より時間が早かったので、北沢からの混雑を避け、仙水峠
方面へ下る事にした。足場の悪い下り道。


 いきなり、ビデオカメラ片手に走り下りるHM父。これを見たら、当然ビデオの撮影と思いきや走る・走る。ただ走るのみ。
後で聞いてみたら、『広々とした砂地の斜面を見たら、走りたくなる』とは…。 (^_^;)

◎振り返れば大きな甲斐駒ヶ岳

 砂地を通り過ぎる頃には、北沢からの登山者の数もピーク。続々と登ってくる。大岩の六方石は思い出の場所。昔は夜行で
来て、黒戸を登って六方石の下の隙間でビバークしたっけ。翌日は戸台まで歩いて下りて…、そう言えば、まだスーパー林道の
バスも走っていなかった。

駒津峰までは、もうひと登り。人が多そうな駒津峰を避け、手前ピークで休憩する。ここから振り返る甲斐駒ヶ岳は大きい。
さっきまであそこにいたとは思えない。

仙水峠はガラガラの別世界

 駒津峰を通り、仙水峠方面に下る。
最初は岩の混ざった急降下。歩きにくい。

樹林帯に入ったら、岩と根っこで、これまた歩きにくい
下り。
ここでもHM父は駆け下りる。


樹林の間から、仙水峠独特の岩ガラガラの世界が見えて
くる。ここまで下りれば、もう少し。
突然飛び出すガラガラの別世界。
岩が累々と積み重なった様子は異次元の世界。


岩に腰掛け、下りてくる連中は皆ヘロヘロ状態。
標高
竹宇駒神社 770m
七丈小屋 2360m
頂上 2967m
北沢峠 2035m
標高差
1日目 1590m up
2日目 607m up
932m down

◎閉まって悔しい仙水小屋

 後続を待たずに出発。仙水小屋でのんびりとビールなんぞを飲みながら、後続を待とう…。ガラガラの道を進むと、日本庭園の
ような風景が現れる。
程なく仙水小屋。着いたら布団が干してあって、立ち入り禁止のロープ有り。ビールが飲めると思っていた
のに…。
小屋番の休憩時間か?しかし、脇の水場で冷たくておいしい水を飲む。後続を待とうか? どうしようか?
え〜い、下りてしまおう。

◎着いた長衛小屋からバス停は根性の歩き

 仙水小屋から沢沿いの道を進む。何度か砂防ダムを通り越し、沢を渡ると北沢長衛小屋。ビールの自動販売機、超きれいな
トイレ有り。ヤナギランもきれいなピンク色の花を咲かせていた。早速ビールで乾杯。


 HM父は荷物を投げ出し、バス停の偵察に行ったまま帰ってこない。雨がポツポツ降ってくる。HMさんが戻ってきて言うには、
バス停は既に長蛇の列。えっ!、とばかりに荷物を担いでバス
停へ急ぐのは、先ず5人。(HM父、SS家、むうさん家)ADさん
は後続を待ってもらう。
バス停までは、まだ距離も有り、しかも登り。この最後の登りが結構根性のいる登り。

◎長蛇のバス停

 戸台方面はピストン輸送をしている模様。広河原方面は約50人程がリュックを置いて席取りをしている。仙丈や甲斐駒
から続々と下りてくる事を考えると、どこまで列が出来るか心配になる。リュックを並べているので、割り込みも難しい。
いつ臨時が出るか不明。


 後続が心配になり、長衛小屋まで戻る。まだ誰も下りていない。ADさんにバス停に行ってもらい、仙水小屋方面へ足を踏み出す。
5分も歩くと後続のメンバー
と出逢う。良かった。小屋で休まず、そのままバス停まで歩いてもらう。
結局臨時は出ず、定刻前に
広河原から5台のマイクロバス到着。皆安堵。

◎観光案内付きのお迎えタクシー

 無事広河原着。自家用車組は手配のタクシーが既に来ており、お別れの挨拶もそこそこに乗車。IUさん紹介のタクシー。
運転手の磯貝さんは、甲府在住の一人暮らしで77才。白州町出身。途中2ヶ所ほど車を停めてもらい、一気に林道から切れ落ちる
眺めや、昭和天皇お立ち寄り場所
などを見学。お風呂に入るなら、待ってるからとか、櫛形山なぞは登山口で下ろして別の下山口
に迎えに行くとか、約束の15,000円でメーターを止めてもらい、竹宇駒ヶ岳神社の駐車場着。

◎ログハウスの夜は大○○○で更け、翌日黒戸が見えず観光に切り替え

 ログハウスに帰ったらIUさんが既に風呂の準備をして
 おいてくれた。 感謝!!


 道の駅の横にスーパーが有ると云うので、買い出しに
 出発。料理を作るのも面倒なので、出来合いのおかず
 で済ます。


 IUさんも登場して、
黒戸尾根談義に花が咲く。

 お疲れか、HM父ダウン。続いてKSさんもダウン。
 いきなりの大○○○。そう言えば山小屋ではあまり
 聞こえなかった。
(写真上)IUさんのログハウス

 翌日天気が良ければ日向山に登り、黒戸尾根をじっくりと眺めようと思ったが、上部は雲の中。本当にラッキーな甲斐駒だった。

 白州町の隣町、武川村の観光に行く。「小さな村に三つの日本一」と云う事で、「舞鶴松」「神代桜」「精進ノ滝」を見るが、
精進ノ滝は往復約1時間コースなので、入口のみ。秋に来たい所。
出来たばかりの「武川の湯」村外者500円なりで、入湯。

◎おまけ

先日の台風の影響で、卵無料サービス。早速コッヘルに一杯もらい、茹で卵を作りました。塩サービス。
 (登山客が少なかったせいか?)


22年振りの甲斐駒ヶ岳は黒戸尾根。若かりし頃は、ただ登るのみ。中年になって登り直してみると、色々な石碑が有り、
 修験の道を思わせ道。見る目が違って、楽しいコース。
今度は先頭を歩くリーダーではなく、のんびりと石碑の写真などを
 撮りながら登りたい。

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